2018/10/10

ヘンレ版の作り方

先日、モーツァルトのソナタをはじめる生徒さんと楽譜についての話になりました。
定番の楽譜は、色々な出版社から出ていますので、どの楽譜を買うか迷ってしまいますね。


輸入楽譜の中でドイツ系の作品によく使用しているのはヘンレ版。原典版Urtextというのは、作曲家の書いた以外の強弱や、アーティキュレーション、指使いなどはあまり加えられていません。
つまり使用するには、ある程度の音楽の知識と、運指の基礎が必要。注釈も独・英・仏のみで日本語は書いてないないし、
初心者にはちょっと不親切な楽譜とも言えます。
ちなみに、青い表紙の
ヘンレ版ベートーヴェンのソナタは、約6000円。 
辞書の様に厚いから、今思えばそんなに高くないかも・・

パリで学生の時に、室内楽レッスンでピアノトリオを組んでましたが、2週連続で準備した曲をボツにされ、結局シューマンを弾きました。1曲3,40分ずつあるので練習も大変でしたが、その1ヶ月の間の楽譜代(3冊、全てヘンレ版)が、当時のレートで4万円ほど・・・

という様になかなか高価なヘンレ版なのですが、楽譜の内容として作曲家の意図に沿った研究をされており、学術的に信頼できるものである他、上質な紙で、楽譜自体も大変美しいのです。

楽譜は、金属プレートに手作業で彫った版を使い製作されています。
ヘンレ社(日本語!)のウェブサイトに版刻製作過程の動画があり面白かったので、
紹介します。

現在は新しく彫版は作ってないとのことですが、おそらく流通しているほとんどの楽譜はこの方法で作られてるのだろうと思います。
突いた様に鋭い!版刻楽譜  優れた工芸品 とのこと。
楽譜は財産ですね。