2012/08/09

ドビュッシー展



「ドビュッシー 、音楽と美術 ー印象派と象徴派のあいだで」を観に、ブリヂストン美術館へ出かけてきました。(オルセー、オランジュリー美術館共催)この前にはパリのオランジュリーで同じ展示をしており好評だったとの事。

ドビュッシーの生きた時代、音楽、美術、文学、舞台芸術がそれぞれ親密な関係にあったことが音楽家を通して良く理解出来る展示で、新鮮でした。同時代の印象派から象徴派の絵画はもちろん、アールヌーヴォー作品、浮世絵、「牧神の午後」の写真、ドビュッシーの直筆譜などなど、盛り沢山。好きな時代という事もあり、とても面白かったです。

「海」初版には、北斎

また、この時代のフランスでは日本の浮世絵や調度品が流行し、ジャポニズム(日本趣味・日本心酔)と呼ばれます。ドビュッシーのコレクションも展示されています。


「水の反映」などの直筆譜も。よく弾く曲なので感動。じっくり見てきました。

印象主義と呼ばれるのを嫌ったというドビュッシーの言葉より。
自分の脳髄を日光浴させたほうが良いのです。その神経素材が、まだ反射作用を受け入れられる間に花や瞬間的なものを見つめなさい。様々な印象を集めなさい。それらを急いで記譜してはいけません。なぜなら音楽には絵画に勝る美点があり、同一の様相の光彩的変化を一極集中できるからです。それは全く不十分にしか観察されてこなかった真理です。

ドビュッシーにとってのImageは視覚的ではなく、内的心象の反映とも言える?


そういえば、最近読んだドビュッシーの本
著者であり、ロン=ティボーコンクールの創始者で、彼女が生きた時代のラヴェルやドビュッシーの初演などを数多く行っている事も有名なピアニスト、マルグリット・ロンは実は私の先生の先生です。ドビュッシーとのレッスンの思い出が綴られ、作曲家の生の声、作品への想いを窺い知れる興味深い内容です。

少しはドビュッシー上手に弾けるかな笑

フランス

少し前のことですが、久しぶりにフランスに行ってきました。 まずはブルターニュ地方へ。その後パリではゆっくり過ごすことが出来ました。 コロナ前の2019年にプロヴァンスに行きましたが、なんとパリは5年ぶりでした。 パリではポリーニのリサイタルのチケットを取っていましたが、 ご本人の...